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Mac OSに対応していない(ドライバがない)プリンタを、Windows機を経由して利用する方法

背景

Windows OSには対応しているが、それ以外のMac OSなどには対応していないプリンタは多い。
特に古いプリンタほど対応していない。
そこで、Mac OSに非対応のプリンタを、Windows機を経由してMac機から使用できないか、を考える。

目的

Windowsには対応しているがMacには対応していないプリンタを、MacからWindows経由で利用する。

方法

やることは意外に簡単で、「Windows機を仮想ポストスクリプトプリンタとする」(ここここを参照)。

必要なもの

経由させるWindows機に以下の道具を揃える。

手順

Windows機での操作
  1. GPL Ghostscriptをインストール
    • gs906w32.exeを実行、デフォルトでそのままインストールする。
  2. RedMon(Redirection Port Monitor)をインストール
    • redmon19.zipを解凍し、その中の「Setup.exe」を起動。そのままインストール。
  3. Acrobat Distiller 5.0J用 プリンタ定義ファイルをインストール
    • adobe.zipを解凍するだけ。
  4. Adobe PS Printer Driverのインストール
    • winstjpn.exeを実行。
      1. 「プリンタの接続方法」は「コンピュータへ直接接続(ローカルプリンタ)」
      2. 「ローカルポートの設定」は「FILE:」
      3. 「プリンタの参照」は先ほど解凍したadobe.zipの中から「Adobe Distiller J」を選択。
    • 「プリンタとFAX」フォルダに「Acrobat Distiller J」が追加される。
  5. 「プリンタとFAX」フォルダの「Acrobat Distiller J」を右クリックして「プロパティ」を選択。
    1. 「共有」タブ→「このプリンタを共有する」を選択。任意の共有名を設定してOK。
    2. 「ポート」タブ→「ポートの追加」を選択。
      • 「プリンタポート」画面で「Redirected Port」を選択し閉じる。Redirected Portが追加される。
    3. 「RPT1:」を選択し「ポートの構成」をクリック
      1. 「Redirect this port the program」に、インストールしたGhost Scriptのgswinc.exeを指定。
      2. 「Arguments for this program are」に[-q -dBATCH -dNOPAUSE -sDEVICE=mswinpr2 -r600 -sOutputFile="\\spool\PRINTERNAME" - -c quit]と入力。「PRINTERNAME」は実際に動くプリンタの名前。「Canon xxx Series」とか。
      3. 「output」は「Program handles output」
      4. 「Run」は「Hidden」
  6. 「コントロールパネル」→「プログラムの追加と削除」を起動。
    • 「Windows コンポーネントの追加と削除」→「そのほかのネットワークファイルと印刷サービス」にチェックして、追加インストール。「TCP/IP Print Server」というサービスが追加される。
  7. 「コントロールパネル」→「管理ツール」→「サービス」を起動。
    • TCP/IP Print Server」をダブルクリックして、「スタートアップの種類」を「自動」にしておく。
  8. 「コントロールパネル」→「Windows ファイアウォール」を選択。
    • 「例外」のタグをクリック。「ポートの追加」を選択、「名前」に「TCP#515」、「ポート番号」に「515」を入力しOKをクリック。
Mac機での操作
  • 「システム環境設定」を開き、「プリントとファクス」を選択。プラスボタンでプリンタを追加。
    • 「プリンタブラウザ」で「IP プリンタ」を選択
    • プロトコルには「LPD (Line Printer Daemon)」
    • アドレスに Windows 機の IP アドレス
    • キューに Windows 側で設定したプリンタの任意の共有名を入力

以上である。

結論

ドライバが無く、Macには対応していないプリンタを、Windows機を経由して利用できる。